議会報告 No.7-3(2006/6/29)
第9回朝来市議会(平成18年6月定例会) 一般質問質疑応答全文--2/3
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1.朝来市の人口問題について(2/2)
能 見
それで、次の問題へと移らせていただきますが、もう一つ、朝来市の人口問題で大事なのは、若者の流出を食い止める手立てということですが、高校を卒業しますと、それぞれ高等教育を受けるために大学とか専門学校、そういうところで都会のほうへ児童生徒が出ていくわけですけれども、やはりその生徒たちが高等教育を受けた後、郷里へ帰ってこれるという、そういう働く場所も勿論必要ですし、だけれども、また帰ってこようという気持ち、これを持つということも大事だと思います。
そのためには、やはり自分の生まれ故郷、ここを愛する心を育むということが大事だというふうに考えます。
その点について、教育行政としてはどのように考えられるか、ということをお伺いしたいと思います。
それから、朝来市には、先程も少し出ましたけれども、本当に子供たちが誇りに出きるような技術力の高い企業というのが、高い優秀な企業が多いと思うわけですけれども、そういうことをやはり児童生徒に教えることも郷土愛につながるとともに、将来の郷里へ帰ってくるという思いへと繋がるだろうというふうに思います。
「トライやる・ウイーク」など、重要な機会ではあるわけですけれども、どのような企業との係わりで、教育行政としてどういう取り組みをしているか、教育長に伺いたいと思います。
教育長
児童生徒に郷土を愛する心を育むということについて、教育行政の中でどのような取り組みをしておるかということでお尋ねでございますけれども、児童生徒に郷土を愛する心を育むということにつきましては、学校におきましては、道徳の時間を中心に心情的な理解を深めております。
また、実践的な態度の育成ということにつきましては、郷土を知ることにより郷土を愛する心を育むことができるだろうというふうに考えておりまして、朝来市に点在しております郷土の豊かな文化や自然環境に触れ、人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性を育て、郷土を愛する心を育てていきたいというふうに考えております。
そういう趣旨の下に、各学校では旧町の枠を超えまして、朝来市の中にある歴史的な建造物、古墳群、また会社や工場、クリーンセンターとか図書館、歴史資料館などに出かけて学習をする機会を数多く設けております。
さらに、地域ぐるみで郷土の分化や生活に親しみ、郷土を大切にする心を育てるとともに、地域社会の一員としての自覚を高めるためにクリーン作戦でありますとか伝統行事、またお祭り、イベントなど地域の行事にも積極的に参加するように指導をしております。
また、草木の植樹、福祉施設との交流、鮎の放流体験や稲作、大豆などの農業体験等、各学校の実態に応じた取り組みを行い、我が郷土を愛する心を育んでおります。
さらに、各学校の取り組み以外には、社会教育の面におきまして、市内の野外教育指導者の協力を得ながら土曜日、日曜日を利用した山の教室、また、ふるさと探検隊、わんぱく教室など、小学校3年生から6年生を中心にして地域内外での山登りやキャンプ、川遊びなどの工夫をしながら、野外活動教室を実施をいたしております。
過日も、山東粟鹿山登山を計画し、雨の中でありましたが、市内から約100人の子供たちが挑戦をしたところでありますけれど、これらの野外活動については、地域の指導者の方々との係わりの中で山の自然学習、郷土の歴史学習などの郷土に触れる活動を展開しているところであります。
また、今年から社会教育と学校教育の連携を始めるため、補正予算にも計上いたしておりますとおり、「ふるさと文化いきいき教室」を進めていくことにいたしております。
この事業の狙いは、子供たちが地域の特性を知り、故郷を愛する心を育むために、学校の時間で学ぶ社会科や学校行事などの教育活動の中で、地域に出て故郷の成り立ちである歴史や伝統的な文化に直接的に触れる機会が必要として、地域の方々を指導者として協力をお願いし、体験学習を推進しようとするものであります。
本年度は、この事業を3校予定をいたしているところでございます。
次に、二つ目のお尋ねでございますけれども、このことに関しましては、小学校段階から社会科とか総合的な学習時間を利用して、市内の工場や農業技術センター、工業団地、大型スーパー等を見学する機会を設けて、市内の企業の優秀さやすばらしさを理解させております。
また、先程能見議員も言われましたとおり、6月5日からスタートいたしました中学2年生対象の「トライやる・ウイーク」では、本年度は370名の中学2年生が、100を超えます事業所で社会体験活動を行いました。
地域のいろいろな職場での体験を通して社会性を養うとともに、市内の企業や会社の技術力の高さ、豊かな人材を肌で感じることができたものと確信をいたしております。
今後の取り組みといたしましては、先程からもご指摘がありましたとおり、合併をして朝来市という大きな町になっておりますので、この朝来市全体に立地する企業をまず教職員がよく知り、その技術力の高さ、優秀さといったものをさらに認識するとともに、社会科や総合的な学習時間を利用して、そういった指導に生かしていくとともに、学年に応じて地域の会社や事業所を訪問させていただく機会を積極的に設けていきたい、というふうに考えているところであります。
以上、ご答弁申し上げます。
能 見
時間がありませんので、次へ移らせてもらうわけですけども、その前に一言だけ・・・。
こういう朝来市のそういういろんな取り組みされているわけですけれども、朝来市の歴史とか風土とか産業とか、そういうものを、やはり教えるためのひとつの教科書のようなものを検討されてはどうか、という質問でなしに、もう提言だけさせておいていただきます。
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