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最終更新日:2009/10/13

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議会報告 No.28-3(2009/10/13)

朝来市議会 平成21年9月定例会一般質問質疑応答(3/5)

経済活性化について(3/4)

勤労者、若者の定住促進について(2/2)

能 見

和田山町を除く3町の人口減少が特に顕著であると思います。これは少子高齢化が益々進むということで、一言で言えるわけですが、後でまた取り上げますが、やはり小学校、中学校の存続問題、統廃合の問題に大きく関わってくるという問題でもあります。地域間競争の面が出てくるということはあるかもしれません。そして、今、市長が言われたように、社会資本を整備すること等で、やはり企業誘致等をする、或は農業、林業を産業として育成していくことが、人口を維持し、増やしていく王道ではありますが、地域間競争になるとしても、やはり若者の定住促進を図る方法を考えないといけないと思います。
  と言いますのは、生野においては、まず中学校の統廃合の問題がタイムテーブルに上がってきている。そして、その次には小学校の問題となってくると思いますが、生野の中学校統合というようなことで、町から中学校が消えることになれば、恐らく、私は、生野という町が再生不可能に陥るのでないか、と思っています。
  生野から中学校がなくなれば、住んでる人はそのまま住むかも知れないが、若い人が外から新たに入って来ることはまず望めない。教育環境がそれだけ劣化していくわけですから望めなくて、そうすると、更に若者が町から減っていく。年寄りだけが残ることになり、年寄りの場合、そういう言い方をしたら悪いかも知れませんが、やはり新たなことに取り組むエネルギーは若い人に比べて弱いと思います。新規なことにチャレンジできない。いろいろ町の人に話を聞いても、自分がいなくなればもう農業は終りだとか、総てがそれで終りだというような意見、これ以上人が増えるということは有り得ないというふうな、むしろ少し諦めたような発言をされる。何人かそういうお話をされます。
  それと、この間からも例えば指定管理者の話等の中で、指定管理を受けても、もう自分らは年取ってしまうと。その後どうなるんやというふうなご心配があるという。私は非常にこれ、厳しい現実だと思います。そういうことを考えると、生野が瓦解していくということは、結局その次には朝来とか山東が同じ状況に陥っていき、最後は和田山そのものの活性化を削いでいくつながるのではないかと、私は思います。そういうことを考えると、やはり若者の定住促進は、今までの、現在朝来市がやってる程度の定住促進では必ずしも十分でないと思います。

下条村の例にもう一度戻りますが、これは結局、若者の定住促進住宅をマンション形式で建設して、それに格安の家賃で若者を入れる。それは何処にいた若者かというと、大部分が飯田市。飯田市まで20分か30分の距離ということで、そこの若者を迎え入れてると。それがここの成功した理由だと言われてます。そして人口増がなされて、そこからインフラ整備にいって、そして更には最近は企業誘致と。若者が居るということで企業が入って来るという、普通のときと逆の、我々が考えてるのと逆の方向で動いてるという面があると。
  翻って生野の場合を見ますと、既存の企業に多くの若者が働いてますが、その人たちは生野に住んでる人よりも、他所から来る人が半分は超えていると思います。そういう人、昔でしたら鉱山があって、鉱山に働く人が全部生野に住んでいたと。家庭を持って住んでいたわけです。それが人口を支えたわけですが、今、働きに来る人はそれなりにいるけれども、それは働きにだけ来るわけで、生野に住む必要はない。
  なぜかと言うと、これはもう地価が高いから。もともと狭い土地ですから地価が高くなって、それはそのままの状態で、かなり高い状況で、例えば奥銀谷地区よりも南の神河町の方へ往って住んだほうがずっと安いと。そして気候もそちらのほうが良いというふうな状況であります。
  そういう所へ人が住むということは、よほど特別な措置をしないといけない。そういう意味において、地価が高いところに人が住めるようにしようと思ったら、上に積まないといけない。所謂マンション風のものでそれを補うと。そしてそこに住むのもやはり安さが問題になってきますから、これは下條村のような特別なことを考えないといけない。
  そういう若者の定住促進住宅を、是非ひとつ検討していただきたいと思います。検討する余地がないかどうかということです。今現在、姫路に車で通勤している人、たくさんいます。恐らく定期を使って行ってる人よりも車で通勤してる人のほうが多い。と言うことは、姫路の方に対しても、通勤可能圏であるということを考えれば、姫路の方の人口を受け入れることも一つの選択肢として考えられる。
  この下條村の場合も、若者に格安の住宅を提供するには、いろんな面接をして義務を課しいます。消防団に入ることとか、いろんなことがあるようです。そして地域のつながりを持つと。ただ単に住んでるだけということではない。そういう措置をしながらやってるわけで、そういった問題も含めて検討していく必要があると思います。その点について、市長のご見解をお願いします。


市 長

今、朝来市内の人口減に伴い、和田山以外の生野、朝来、山東それぞれが非常に人口減が著しいと。わけても生野の問題について、その人口減対策としてのありようをご示唆賜わりましたが、今お話しのように、いつも申し上げますように、私どもが生野高等学校に通っていた時分の、或はそれ以前の生野の隆盛が鉱山閉鎖とともに著しくそ衰退した状況にある、そう感じるのは私だけではないと思っておりますが、それだけに少子化或は高齢化に伴う生野の再生については、憂いている人が多くあるのかなと思っています。

そういった中で、今お話しありましたように、飯田市と下條村の関係を例に出されて、安価な、そしてなおかつそこに住む人たちが地域に溶け込むような義務的なものも課しながら、一緒になってその地域に住まいし、通勤可能な地域まで車あるいは電車で通勤していくという話がありました。今お話しのように、生野の問題につきましても、まさにそういった地域、姫路まで1時間足らずで行けますので、姫路で働いておられる方々を受け入れる、そういった施策につきましては、しっかりと考えなければならないという思いも致しております。ただ単に地価が高いということだけではなく、、行政としてもそういった辺りにしっかり目を向けながら、住みやすい、そしてそういった条件をどう整えていくかということにつきまして、一つの行政の今後のありようとして、しっかりと考えてまいりたいと思っております。以上でございます。


能 見

そういうことを申しましても、財政の問題がありますからなかなか難しいということで、下條村では、所謂職員を50何人から30何人に減らしたとか、そういう人件費で対応しているという面が多いわけですが、市の財政において、新しい何かをやろうと思えば、やはりどこかを削るということになる面が多いわけで、そういうことをしてでも財政を重点的に配分して、必要なところには投資していくということ、これは市民全員の理解を得ることが必要になると思いますが、是非そういうことを考えてお取り組み願いたいと思います。

これは今ちょっと思い付きで言うんですが、例えば市庁舎を縮小する。それで浮いた財政のその分を何に使うかということをやはり明確にして、例えば私が言ってますような、若者定住促進住宅を建てるために使うとか、そういうことも一つの考え方。これは皆さんの同意を得てしゃべってるわけではありませんので、思いつきで言ってるのですが、例えばそういうことも一つの選択肢としてあるのではないかと思います。ひとつ御検討を宜しくお願いしたいと思います。

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