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最終更新日:2006/10/2
 
議会報告 No.9-3(2006/10/2)

市議会9月定例会一般質問
「行財政改革の理念とその帰結について」質疑応答全文(2/4)

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2.市行政の在り方と行政職員の在り方は?

能 見

そこで、2点目の話へ少し移っていきますけれども、行政改革のやはり一つの柱というのは、今申しましたように、民営化だと、簡単な言葉で言いますけれども。

いろんな意味の民営化ということだろうと思いますが、総務省の方針では、地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針という中では、やはり民間委託等の推進、公の施設における指定管理者制度の活用などを言ってるわけですけども、ここで上げているのは、あらゆる業務、これを全般にわたって民間委託の推進の観点から総点検して実施せよということを言っております。

それについて、単に今ある行政の在り方でなくて、やはりこの言葉としては企画と実施の切り分けや複雑な組織にまたがる共通事務の集約化など、というふうに言ってますけれども、業務の整理をして、民間に委託可能なものは全部民間に委託するということを一つには求めているだろうと思います。 そして、そのことを少しやりかけられているというのは、先程の1,011でしたか、業務の提案と427の原課への再調査というか、そういうことをおっしゃってましたけども、そういうことだろうと思いますけれども、やはりそういう民間委託が可能であるものは総て民間に委託するということが、この行政改革の大前提であろうというふうに思います。

それともう一つの視点は、地方にできることは地方にというのは、これを朝来市に直せば、やはり地域にできることは地域でということだろうというふうに思いますけれども、地域の課題やニーズに対応した簡素で効率的な行政を実現する観点から、住民が参加する団体など多様な公共的なサービスを提供する取り組みと、先程の他の同僚議員の話にありました新しい公共空間というのは、そういう考え方に立っているいうふうに思いますけれども、・・・・・。 行政の総てを中央の行政が担うのではなくて、各地域にそういう行政の担い手を起こして、新しい公共空間を創って、そこで行政を行うという、そういう2つの柱が必要だというふうに考えられてるというふうに思います。

そういう意味において、小さな市役所というのは、やはりこの改革の一番の目的に、朝来市のこの役所としてはそういうところにあるだろうというふうに思います。 そして、市の職員に残される業務というのは、いわゆる現業的な業務とか、いろんな事務事業といったようなのは、ほとんど総てが民間に委託できる。 そうすると、残ってくるのは企画とかいわゆる政策立案等、或は条例等のいろんな制定に関する業務とか、そう言ったものが本来の職員の仕事になってくるだろうというふうに思います。

そういうふうに見てくると、行政職員の在り方というのが、全く今までの行政の在り方と違ったものになってくるというのは、この行政改革の目指すところだろうというふうに思います。 そういう意味において、この行政改革というのは遂行されるべきではないかなというふうに思うわけですけども、その辺についての市長のご見解はどうでしょうか。

市 長

今、論理的にいろんなご説明を頂戴をしたところであります。

私が当初、行革の理念というふうなことで申し上げました、持続可能な朝来市づくりと、こういうことでありますが、ご案内のように、先程来の議員の答弁でも申し上げたように、どんどんと出る分については、本当に一生懸命協議をしながら切っていく。 ところが、じゃあ入る方はと言えば、本当にこれが一方的な国なりの裁量によってどんどんと一方的に削られてくるというふうなことでございまして、大変な努力をしながらも、なおかつ、なかなか改善しにくいという、こういう大変厳しい状況にあるという、こういう状況から判断をいたしますと、やはり行財政改革ということを不断に取り組みながら、いかに持続可能な朝来市づくりをやるかというのは、すなわち、今ご指摘をいただいた小さな市役所、小さな政府、こういったことがやはり一つに大きな目的になるだろう、理念になるだろうというふうに思いますが、しかし、じゃあ現在、この行政なり行政の関係団体で担っておる公共サービスを低下をさせたり、縮小していくということについては、やはり相当慎重に考えて対応していかなければいけないというふうに思います。 だから、その手法については、要は現在直営でやっているそういう公共サービスを、どうより効率的にスピード高く、安価に供給をしていくか、そういう仕組みづくりをいろんな意味で市民の皆さんと協働で、また民間の力を借りてやっていく、こういう工夫をしなければどうしても行財政改革の実はあがらない、とこういうふうに思うわけであります。

そういった意味では、職員自身の考え方も従来の業務を踏襲するというんではなくて、今、縷々お話があり、私も申し上げておるような、その延長線上において、やはり行政そのものについても行政事務を執行していくというよりも、行政をどう経営していくか、こういう視点に立って物事をいろいろと考えていく必要が生じるというふうなことでございます。

職員に対しましても、先程来申し上げておりますように、行政経営戦略といいましょうか、こういったことを職員も集中的に、やはり技術論、また理論的にもきちっと研修なりを積み上げながら意識改革を図っていかなければいけない、こういうふうなことで、つい先だって、6月から7月にかけまして全管理職一泊二日研修を実施をさせていただいたところでございます。

一遍にはまいりませんけども、徐々にやはり意識改革ということをしながら行政の在りようについて考えていかなければいけない。 しかし、公共サービスそのものを値切ったり縮小したり、こういうことではなくて、今のサービスを本当に維持、むしろ住民の皆さんなり民間の力をお借りしながらより豊なものにしていく、こういう視点を忘れてはならない、こういうふうに思っておるところであります。

能 見

こういう行政の在りようと言いますか、プランニングと言いますか、そういうふうなのは、現在でしたら例えば都市整備部の建設課とか都市開発課というようなところは、まさにそういう仕事をしてるんだろうというふうに思います。 実際の仕事というのはそれぞれ委託に出すとか、或は建設会社にやらすというようなことで。 実際はそれで行政のなすべきことをやっているということだろうというふうに思いますし、或は福祉に関してはいろんなことを、例えば社協に委託してるとかいうふうなのは、計画、プランニングの方は健康福祉課とか市民生活部とかいうような所でやっている事だろうというふうに思いますが、それが総ての朝来市の行政の業務全般にそういう方向づけ、勿論今の社協へ委託するのが全部それで良いかどうかというのは別の問題として、そういう方向性だろうというふうには思ってるんですけれども。

それと、今、市長も行政のサービスを落とさないということでしたが、やはり市のサービスを民間の方へすればより良くなる、或は住民にやってもらう方がより良くなるという、そういう手当は十分にしながら、民間の競争とかそういうふうなことを踏まえてやっていく必要があるんでないかなというふうに思います。

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