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最終更新日:2007/04/26
 
議会報告 No.12-2

市議会3月定例会一般質問
「税収の確保について」質疑応答全文(1/4)

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1.将来に向けた税収確保の方策について市長の見解を確認

能 見

私は、「税収の確保について」という問題について質問させて頂きたいというふうに思います。

現在、議会に提案されてます本年度一般会計予算を見ると、三位一体改革、或は定率減税措置の撤廃などにより、18年度よりも市民税で、個人で3億円、法人で2,700万円の増収がある一方、地方譲与税は2億4千7百万円の減、減税特例交付金は9千8百万円の皆減、地方交付税は61億円と1億円の減額が見込まれる。 そして、臨時財政対策債の減額などを含めると、4億円ぐらいの減収になるでないかというふうな財務当局の見積りもあります。

こうような状況において、経常経費削減の努力がいろいろとなされているわけですが、投資的な経費への要求は強く、財政調整基金の7億円を初め、多額の基金の取り崩しが行われております。 さらに、財政の弾力性に関する指標と言われる経常収支比率、これは100%を超えてると。 或は実質公債比率は単年度で19.4%、起債制限比率は14.9%と18年度に比べると軒並み悪化しているという状況です。 経常収支比率等は決算段階で数ポイント減少し、実質公債比率も3年平均では18%台になるだろうと、或はそれを下回るというふうなことを言われてますけれども、やはり厳しい状況であるということには変わりはないというふうに思います。

それで、このような多額の基金の取り崩しや財政指標から覗える財政の硬直化という危機的な状況を乗り切るためには、行財政改革を断行するということは当然必要であり、その努力を市当局もなされているわけですが、今後、地方交付税の財源が中央において圧縮されるというふうなこと、或は本市においても高齢化が進むというふうなことで、税収が落ち込んでいくということが予想されます。 こういうことを考えていくと、やはりこの税収確保ということが当面次の段階として我々本市において取り組まなければならない問題というふうに考えられます。

市政運営方針では、現在の税収をどう確保するかという観点については縷々(ルル)述べられているわけですけども、ここで問題にするのは、将来に向けた税収確保を図るということが大切だというふうに考えます。 その点についてまず最初に、市長の見解を伺いたいというふうに思います。

市 長

まず1点目の、税収の確保についてのご質問でございます。

議員おっしゃるとおり、本年度予算におきます財政指標からいたしまして朝来市の財政は硬直化傾向に進んでいると考えなければなりません。 そのため、私も市政運営方針の中でも申し上げておりますが、市税は税源移譲により若干の増加が見られましたものの、地方交付税、地方譲与税、また臨時財政対策債が減少する厳しい状況にあることから、まず、歳出面において人件費、物件費、扶助費の経常経費を可能な限り抑制に努めてまいりました。 また、公債費につきましても、高レートの縁故債の繰上げ償還と低利の借入金導入、そして最も力点を置いていることは、未納、滞納となっております税および手数料、使用料、住宅貸付資金等の徴収の徹底でございます。

庁内に総ての不良債権に関します債権管理委員会を設置をいたしまして、収入役がこれを総括をし、関係課職員によります組織としております。 合併後の混44でありますが、税等の公平公正の観点から、適宜、適法な徴収事務を行うことによりまして不良債権の解消に努めております。 平成18年度は特別徴収担当を配置をいたしまして、特に税務課体制も充実をいたしまして、その結果、この債権管理といいましょうか、滞納の徴収面におきまして大きな成果を得ておるところでございます。 これらによりまして、急激な財政硬直化に至らない手立てを講じているところでございます。

しかし、議員がご指摘いただきましたように、この危機的な状況を乗り切るには、行財政改革だけでなく税増収を図る手立てを早急に取ることが重要であると私も思っておりまして、その手立てをしなければ将来に向かっての朝来市の財政基盤の確立が図れないと考えているところでございます。そこで、本年から経済基盤の強化を図るための組織を設置することによりまして、工業団地の整備や遊休地等への企業誘致の促進、高速道路の開通に合せました流通関連企業の誘致促進に努める考えでございます。

また、農業の活発な所は、市そのものが元気だと言われるとおりでございまして、観光農業などの他産業との連携を図った商業の振興を図ることによりまして、安定した市税の確保が図れる経済基盤の確立を図る施策についても、積極的に展開をしていきたいと考えております。

なお、雇用の場の確保に併せ、重要な施策は人口定住施策であると思っております。 そのため、遊休地を活用した分譲住宅地の開発や転入者住宅建設等補助制度を拡充することによりまして、人口増加施策にも取り組んでいくことにしております。 併せて、朝来市に住んで良かった、朝来市が安心して子育てができると言っていただける福祉教育の施策についても、限られた財源の中、優先し予算措置をしているところであります。

総ての対応は一朝一夕にはできませんが、私は最も大切なことは、この朝来市に住む私達市民が、この街をこよなく愛し、自信を持ってこの街を人々に語ることによって、魅力ある朝来市とすることが最も私はローマへの早道であろうと、こんなことを確信するわけであります。

以上のようなことで、少しでも早く基金等をつなぎ資金として崩さなくても良いような収支バランスが取れる予算編成ができ、健全な財政運営が維持できる経済基盤の確立を図りたいというふうにふうに考えておるところでございます。 議員各位におかれまして一日も早く経済基盤の確立が図れますように、絶大なるご指導、ご協力をお願い申し上げて、最初の答弁とさせていただきます。

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