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最終更新日:2008/01/20
 
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議会報告 No.17-2(2008/01/20)

市議会12月定例会一般質問
「朝来市の限界集落の再生について」質疑応答全文(1/5)

朝来市の限界集落の現状

能 見

ここ二、三回は朝来市の財政状況とか或は朝来市の経営についてといった、どちらかというと抽象的といいますか、そういった問題で質問させていただいたわけですけども、今回はもう少し具体的にこの限界集落、特にその再生ということをテーマにして質問させていただきたいと思います。

最近、この問題はテレビや新聞等マスメディアを初め、また国、県等においてもいろいろと提案がされるなど、全国的に大きな問題になっているわけです。最初にこの問題が出てきましたのは、やはり山村における限界集落ということで提起されてきたわけですが、最近は農山村だけの問題でなくて、やっぱり都市部における限界集落という問題も有るということが報じられるようになってきております。

朝来市においてもそういった問題が顔を見せてきているというふうに思いますが、この限界集落というのはもともと社会学者で高知大学の元教授であられた大野晃という方が学術用語として造られた言葉でして、そこの質問書にも65歳以上の高齢者というふうに書いてますけれども、65歳以上の高齢者がその集落の半数を超えて、冠婚葬祭とかいろんな日常的な村の共同生活、これを維持管理することが困難になってきた、そういう集落或は地域を取り上げて限界集落という名前がつけられてきたという経緯であります。

それでまず最初の質問ですが、朝来市の高齢化状況についてということで、朝来市に現在161の行政区があるわけですが、この内9地区が限界集落というふうに言われていますが、具体的にはどの地区かということをお尋ねします。

それから、続いてその準限界集落、これは55歳以上が50%を超える集落ですが、これが行政区ではどの程度有るのかお尋ねしたいと思います。

市 長

朝来市の高齢化の現状についてということでございます。

限界集落についてお話がございました。これらにつきましては、最近特に新聞等いろんな機会にこの限界集落という表現が使われまして、よく耳にする言葉でございますが、先程お話しございましたように限界集落とは数値的には単純に65歳以上の高齢者がその集落に占める割合が50%を超える集落のことを限界集落という、そういう表現をしているということであります。

限界集落と言いましても、年齢の抽出条件は同じでも、あくまでも集落の共同体としての機能維持ができるか、限界に達しているかということも加味しなければならないとの考え方も有りますし、共同体としての機能維持ということの判断は、そこに居住をしている方々の受け止め方あるわけでございます。人口が少なくて百分率で一人の高齢者が占める割合が高い地域では、一人の異動によってもう大きく数値が変わってくる。限界集落から準限界集落に変わるというふうなこともございます。しかし、準限界集落に変わったといっても、その集落の持つ機能面から見まして何ら変わることはないというふうなことでございまして、そういう意味で限界集落という解釈で前提にさせていただいてお話を申し上げていきたいというふうに思いますが、朝来市の現状ということでありますが、住民基本台帳によります数値によりましての判断で限界集落を整理をいたしております。ご理解を頂きますように、そういうことでございます。

11月末現在の住民基本台長で集落名を具体的に申し上げてみますと、生野町では竹原野地区、黒川地区、白口、菖蒲沢の4集落でございます。和田山町はございません。山東町では、今少しお話がございました、少し町の中心部で梁瀬町の中町、それから塩田、比叡の3集落。朝来町では神子畑の1集落ということで、市内合計いたしまして8集落でございます。地区懇談会のときには9集落というふうなことで申し上げておりましたが、先程申し上げました百分率でやりますと非常に、一人の異動によってごろっと変わるというそういう。朝来の佐中がそういう意味で外れたということでございまして、現在は8集落ということでございます。55歳以上の方が50%を超える準限界集落については47集落ございます。数値的には限りなく限界集落に近づいている所も見受けられる状況にございます。以上で初度の質問の答弁とさせて頂きます。

能 見

今、人口の異動で少し変わるということで8集落ということでしたが、準限界集落が47集落あるということで、この集落数、これは今後10年経つといわゆる数字の上では限界集落になっていくというそいう数字で、かなりの高齢化が今後進んでいくというふうに考えられます。

それで朝来市は旧4町が合併したわけですが、今も出てましたように生野地区が一番この限界集落の数も多くて高齢化が進んでるということで、少し私の方で生野地区の状況を見ておきますと、限界集落というのは、今、竹原野が11月31日に新たに入って4集落ということになったということですが、そして、あと準限界集落が5集落あって、合計9集落になるというふうに思います。それは生野町の3区とか4区とか、それからあと川尻ですね、それから小野とか猪野々、こういった所が入ってくると思いますけれども、これ実はまだ四捨五入すれば準限界集落になる所がさらに2集落、生野町の1区とそれから上生野の緑ヶ丘が入ってくる、そういう数字になっております。合計すると、これもう本当に49.8%とかそんなところですので、ほぼ準限界集落と言って良いというふうに思いますが、そうすると生野町の行政区では22の中で11行政区がこの限界集落、ほぼ或はそれになっているという、そういう状況になっております。非常に高齢化の問題というのは待った無しの状況ということが言えると思います。

この少子高齢化ということに伴って、集落とか区は存続集落から準限界集落、限界集落へと進んでいって、準限界集落とか或は限界集落の再生を図らなければ最終的には集落の消滅へとつながっていくという、そういう流れになっています。この再生という問題は非常に早くから、先程の大野教授が高知県の山村をフィールドとして非常に綿密に調査され、また非常に早くからそこは進んでるということで、その再生の問題というのも先進的に取り組まれてるわけですけれども、朝来市の場合は今言いましたように、ちょっと生野だけの例を挙げましたけれども、山村だけでなくてそういう町内ですね、1区、3区、4区、こういった所はもうまさに生野町の口銀谷の中心部分ですし、或はもう奥の方もほとんど準限界集落に近づいてるといった情況を呈しているということで、黒川地区とかそういういわゆる山村部分に限っただけの問題ではなくて、いろんな形の限界集落、準限界集落があるので、それの再生という問題をただそれだけで取り上げるというのはかなり無理があるんでないかな。やはりその地域地域の高齢化に対してどう再生を図っていくかということが大切であろうというふうに思います。根本的には若者人口の誘導ということで、工場誘致とか或は朝来市内の工場のより拡張を図るとか、或は交流人口の増加とかいろんな活動を活発化していくということに一般的には言えるわけですけども、それだけでなくて、それぞれの集落に、或は区に合った対策というのが考えられる必要があるんでないかなというふうに思います。そういうふうに、総ての集落を取り上げるということはなかなか難しいというふうに思います。

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