議会報告 No.18-2(2008/03/26)
市議会3月定例会一般質問
「芸術文化活動の促進事業について」質疑応答全文(1/5)
芸術文化事業の基本的な考え方について
能 見
私は、ここ数回、一般質問で、行財政改革とか、或は市の財政運営とか行政の経営、或は限界集落の問題等といった、市民の実生活に関るそういう問題、これを中心に取り上げ、市長の考えを質してきました。しかし、今回は、そういう直接的な実生活には関らないとしても、市民の非常に重要な活動である芸術文化について質問させていただきたいというふうに思います。
これについては、私の考えでは、やはり人間というのは、いろんなものに働きかけ、そしてそれを創ったり、改造したり、いろんなふうに活動するわけですけども、もう一方の極として、やはり人間のありようとしては、存在そのもの、対象そのものをそのまま受け入れるという、そういったありよう、非常に端的に言えばそういうふうに二極化できると。実際の生活というのはその中間のところに在ると思いますけれども、その存在そのものをそのまま受け入れるというところにこの芸術とか、こういったものの出発点があるというふうに思います。そういう意味で、芸術活動、文化活動というのは非常に人間の大きな位置を占めているというふうに思っているからです。
そこで、今回取り上げようとするのは、芸術の森大賞展、朝展、全国こども選抜展を中心とする絵画とか彫刻分野と、それからあさご国際音楽祭とか少年少女オーケストラといった音楽の分野、いずれもこれは芸術の鑑賞と言うよりも、どちらかと言うと制作に係わる、そういった分野を取り上げたいというふうに思います。
こういった芸術の森とか朝展等といった事業に熱心に市長は取り組んでおられるわけですが、そこで、まず最初に市長の基本的なお考えをお尋ねしたいと思います。個々のものについては後で一つずつまたお尋ねしたいと思いますので、まず最初に、それをお願いしたいと思います。
市 長
朝来で今、いろいろと取り組んでおります芸術の森大賞展、朝展、全国こども絵画選抜展、こういったいろんな取り組み等についての基本的な考え方でございます。
申し上げたいと思いますが、ご案内のように、朝来は合併をいたしまして、旧町時代からいろんな特徴あるこういう取り組みがなされております。生野におきましては、鉱山を中心に全国から人々が集まり形成をされた生野町の独特の町民文化と言いましょうか、こういったものの中で輩出をされました代表的なものとして、明治から昭和の日本を代表する生野三巨匠、白瀧幾之助、和田三造、青山熊治、こういった本当に日本を代表する洋画家が出ております。朝来におきましても、文化勲章受賞者であります淀井敏夫氏、和田山にあっては、日下寛治氏等々、郷土が誇る代表的な芸術家のこういった皆さんの功績を称えて子供たちに継承をしていくということは、非常に重要なことであるいうふうにと考えております。
そして、次代を担っていく子供たちが一流の芸術や人々に接することによって、人生を豊にする感性を培っていくかけがえのない環境を造成をしていくことが大変重要であるということ。
3つ目としては、美しい芸術に接することで育まれる豊な感性によって、成熟した朝来市づくりと美しい景観形成をしていくこと。
そして、4つ目には、21世紀の、ある意味で重層的、多文化社会に備えた市民文化を形成していくこと、更に芸術を介して国内外の多面的交流が実現する国際感覚に富んだ町を形成していくことなど、新市朝来市が熟成した魅力ある都市として成長していくための文化政策は大変重要であるというふうなことで、文化立市と言いましょうか、そういった大きな朝来市の政策の一つとしてまちづくりを進めたいと、こういうふうな考え方のもとに進めておるということでございます。 |