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最終更新日:2008/10/05

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議会報告 No.21-2(2008/10/05)

朝来市議会第22回(平成20年9月)定例会一般質問
「水利権と文化的景観の指定について」質疑応答全文(1/5)

水利権問題について

生野ダム水路改修に伴う水道事業への影響について

能 見

水利権の活用についてと、文化的景観の指定等推進について質問させて頂きます。

最初に水利権問題についてですが、現在、生野ダム水路改修が行われています。これは三菱マテリアルが生野ダムから取水して、約4キロ下流で水力発電を行っているが、この水路が老巧化して災害を起こす恐れもあることから改修をすると。水路のパイプ化工事が現在行なわれている状況です。これについては、既に区長会等で会社の方から説明もありましたが、内容は、現在掛け樋で日量7万トン余りの水が流れている。その水路による送水を中止して口径500センチのパイプで送水し、日量の水量を1万トン余りにする計画と聞いています。そして、水力発電の事業を中止し、約6億円ほどの工費をかけてパイプを敷設し、SUMCOと三菱の工業用水と生野の上水をそのパイプで移送する計画になっております。 生野の見馴れた景観である掛け樋が無くなるのは寂しい限りですが、そういういろんな事情からやむを得ないかなと思っているところですが……

そこで最初に、この工事が現在行われており、市側としても上水分を三菱マテリアルの工場の所から今のポンプ場の所まで引く工事が今行われている状況ですが、このことによる朝来市、特に生野の上水道事業への影響について、まずお尋ねします。

市 長

生野ダム水路改修等についてですが、水利権活用についてのご質問です。これは三菱マテリアル株式会社生野事業所が明治の初め頃に建設して以来利用されてきた既存の水路約4km、生野の皆さんはこれを掛け樋水路と言われていますが、これが非常に老巧化して、維持管理ができない状況であることから、抜本的な改善を図るためパイプ工事を行なう。また、その工事と併せて三菱マテリアル株式会社が行っていた発電事業を廃止したいとの連絡を昨年後半に受けまして、それ以来、そのことにより影響を受ける生野上水道の寺ノ上浄水場の取水について、またこの水路から放流されている水を利用されている水利組合等の用水確保の問題等について、るる三菱マテリアル株式会社生野事業所と協議を持ってきているところです。

まず第一のご質問の水道事業への影響についてですが、生野地域の上水道の供給は、緑ヶ丘浄水場及び寺ノ上浄水場の2ヵ所から飲料水を供給していますが、その日量の許可水利権は、緑ヶ丘が2,350立米、寺ノ上が1,200立米となっています。しかし、今回の三菱マテリアル株式会社生野事業所による水路のパイプ化に伴い、山神橋下から寺ノ上浄水場へ日量1,200トンの取水ができなくなるため、現在三菱及び県等の関係機関と協議しながら、現在の取水地点を緑ヶ丘浄水場と同じ生野ダム下に変更する許可申請を行う手続きに努めているところです。これが認められれば、三菱が整備している工業用水等を確保するパイプに市の上水道の水も一緒に送水して戴くことになり、寺ノ上浄水場にはこれまでと同じ1,200トンの水が供給できることになります。そのため現在、三菱に協力をお願いし、施設等の整備を進めて戴いております。そうなれば生野地域の飲料水の供給には、従来通り緑ヶ丘の取水と寺ノ上浄水場の2つの水源から安定的に飲料水の確保でき、これまで以上に安定した水の確保が図れると考えております。以上で答弁と致します。

能 見

少し細かい話になりますが、今の工程表によると、9月末頃からパイプ設置に入るようですが、実際には工事が少し遅れていて少し後になると思いますが……(工事中の)パイプで送水できない間は水道水源は仮取水となり、生野のシックナーのある少し上の所から取ると聞いています。この問題は、実際に河川の汚染物質等の調査結果を見れば全然影響が無いわけですが、生野に住んでいた我々としては、昔から鉱毒の問題が頭の中にこびりついていて、そういう感情的な問題が若干あると思います。その辺、科学を信じて、それは問題ないということですが、仮取水の期間がどうなるかということ。それからもうひとつ、水源を上部のダムの下へ移すわけですが、これ、水源としては緑ヶ丘と別になるわけですね。でないと、2,500トン以上は許可権限が確か国に移って、県でなくなると思いますので、別の取水源として申請されるのでしょうか。その2点、お願いします。

市 長

9月末からパイプ工事という予定ですが、若干遅れがちになっており、基本的にはどうしても下流域(に)水の必要な工場等もあり、この工期等については可能な限りきちっと進めていく必要があるという認識でおります。

それから、仮取水の問題。そして今回、ダム下に水源を求めることについて、緑ヶ丘水源と別水源かということにつきまして、担当の方からお答えさせて頂きます。

上下水道部長

取水の関係ですが、緑ヶ丘と寺ノ上浄水場の取水の関係は、水量については(先程)市長が答弁した通りですが、ダム下に持っていく(取水源)は、寺ノ上の浄水場で取水している水利権1,200トンを上に持っていくということです。

それともう1件、工事期間中の関係ですが、先程議員言われたように、本流の水質については一応問題がないと確認しております。只、言われるように、過去の経緯(いきさつ)で、若干不安を持っておられるということはありますが、実際の水質は瀬戸内規制の関係も含め、問題ないと確認をしております。また、工事期間中の水は、三菱マテリアル、サンコムがパイプライン化の工事期間中に必要な水量を国土交通省と協議を行ない、市川の本流からポンプで人為的に取水を行ないます。上水道課としては、工事期間中、寺ノ上浄水場に必要な水は、三菱マテリアル及びサンコムが臨時取水した余剰水を排水するパイプに接続し、取水できるように準備を現在進めております。先程言われたように、工事はマテリアルの方も若干遅れており、私共の方の工事も若干遅れておりますが、それに合すような形で水路の工事も急ぐように指導をしております。以上でございます。

能 見

寺ノ上の取水源1,200トン分をダム下に移すだけで、別と理解しておきます。

それから、市川の水をシックナーの上の所から仮に取ることについても、問題はないという答弁ですので、そう理解して、次の問題へ移らせて頂きます。

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